液体処理装置

 
 

ナノバブル・マイクロバブル発生、酸素富化

【 特許取得 】 流体処理装置および流体処理方法の提供
日本国特許 第5058383号
中国特許 第ZL201280075346.7号

  • 装置原理図(たて三段処理の場合)
  • 溶存酸素量など装置測定値

1.装置開発

 本装置は、温泉水中に含まれる溶存メタンガスを空気で押し出し強制除去 (=脱気)するために開発された装置です。 その後の研究により、本装置は、前述の「①メタンガス脱気効果」の他、液体の性質を変化させ「②空気以外の気体を用いることで、その気体の溶存度を極限まで高める効果(例えば、酸素水、水素水などができる)」があること。逆に「③液体中の気体を除去(=脱気、例えば(無酸素化など))が出来る」ことがわかってきました。

開発中の様子

2.装置活用による水の変化

 本装置を活用することで、水に溶存する気体を自在にコントロールすることができます。例えば貧溶存酸素水(ほとんど酸素を含まない水)を、飽和状態を近くまで溶存酸素量を増やすことができます。同様に、オゾン(気体)を添加することにより、オゾン水として殺菌された水を作ることも可能です。
 また逆に、貧溶存酸素水を得たいときには、窒素を挿入気体に用いることにより、限りなく無酸素に近い水(DO値0.2ppm※弊社測定値)を作ることもできますし、消毒用塩素が溶存した水から塩素を取り除き軽減することもできます。
 本装置は、貯蔵した液体にエアレーションする方式ではなく、密閉・循環式を採用しており、水を小容量から大容量まで一度に均一に処理できる特色を持っています。

  • 3.活用用途、装置運用・展開

     前記したように、水の性質を変えることができることにより、次のような活用が期待できます。

    • (1) 水耕栽培・養液土耕等農業への活用
      溶存酸素量の増大・水の殺菌・液肥の混合など。

    • (2) 養殖等水産業への活用
      溶存酸素量の増大・水の殺菌など。

    • (3) 池・沼・等への水質改善
      溶存酸素量増大・水の殺菌による藻・苔類の抑制など。

    • (4) 溶存ガスの除去・富化などの分野への活用
      液体中の嫌性・悪性気体の除去や軽減、有効気体の富化による液体の 改善、無酸素化など。

    • (5) 洗浄や消毒などの分野への活用
      ナノ・マイクロバブル水やオゾン溶存水を利用した施設消毒や管 などの洗浄及び養液の粘性劣化の防止など。

  •  レーザー光によるナノバブル水の透過試験

4.用途に応じた設置例

(1) 密閉式バブル環流型・溶存ガス脱気装置の設置例
平成23年11月「密閉式バブル還流型溶存ガス脱気装置」として、1号機を原鶴温泉佐藤荘に据え付け完了しました。
温泉水に含まれている溶存メタンガスを、リアルタイムで温泉法上問題ない濃度(5%LEL以下)に強制的に除去させる装置です。
温泉水中の溶存ガス(メタン)を脱気させ、ガス特有の臭気も取り除くことができ、合わせてまた温泉水中に、大気中の酸素を溶存させることができることが確認できています。

 福岡県 原鶴温泉 佐藤荘

本装置の特徴は、必要時間帯でのリアルタイム使用が可能であり、装置通過後の温度低下も1℃~2℃程度と少ないことも特徴です。

(2) 野菜などの水耕栽培への設置例

養液の酸素富化と混合、ナノバブル・マイクロバブル化で栽培に役立てる!

レタス栽培植物工場で活用

 本装置の活用により、根の生育に必要十分な溶存酸素を、栽培ベットの上流側だけでなく下流側でも維持できました。結果、最大129%(ミズナでの値)の葉重上昇効果が確認されました。

レタス栽培植物工場溶存酸素量測定例(4ヶ月間の値)

(液肥槽+栽培ベット)容量約30t~3t規模で実験

水耕栽培活用例 (農業高校)

栽培比較

養液土耕栽培活用例

<(有)マツザキ営農センター ハウス栽培> ( 長崎県 島原市 )

トマトハウスでの栽培状況

糖度の測定と装置の活用イメージ

水耕栽培と養液土耕の試験施設

  • 液体処理装置

  • 水耕栽培施設

  • 養液土耕施設

茨城県 日立市 試験栽培施設

 水耕栽培では従来技術として、空気を曝気(エアレーション)したり、水の流れる力を使って空気と培養液を混和することで、夏季の酸素不足に陥りやすい時期に生育を助ける装置があります。本装置は、これらの従来技術とは異なり、溶存酸素を増加させるに留まらず、生育の生理面にも良い影響を与えていることが、実験結果から考えられます。このことが、安定した生育・栽培を可能にします。
 その他、試験導入先から、育苗段階、歩留率の改善・向上、収穫期間短縮などの効果検証の成果の声を得ております。
 例えば、その効果の一つとして、リーフレタス栽培において下葉の成長が衰えないことがあげられます。
 次の写真は、本装置を使って栽培したリーフレタスの収穫時の状態を示しています。この株の右側の黄化葉は、株から取り除いた(トリミング)したものです。全重の10%以上のトリミングが従来、一般的ですが、本装置の活用によってトリミングする量が僅かで済むことが歩留まりと作業効率を向上させます(歩留率94%の実績)。(※下葉3枚程は、含水割合がやや低いため苦味が出やすく、トリミングした方が食味には優れます)

(3) わさび活性化設備として応用

 「わさびの育成を促すために、ワサビ床供給水の溶存酸素量を増加させる活性化設備」として、北九州市上下水道局井手浦浄水場に設置しました。

  • 液体処理装置

  • 散水状況

  • ①溶存酸素量の増加と効果
    ・溶存酸素量は年間を通してワサビの経済栽培可能な溶存量とされる9.5ppmを上回り、栽培床全体の年間平均では10.5ppmでした。
    溶存酸素量の値は、装置運用前年より31.2%アップ(12月で比較)しました。※ 原水溶存酸素量7.9ppm (12月測定値)

  • ・現地の水温は年平均でみると、14.6℃~14.7℃でした。ワサビ栽培の一般的な適温と言われている(14℃±3℃)の範囲を超える8月では、外気温33.2℃、入水地点水温18.1℃、ライン下方水温20.0℃。9月、10月でも入水地点水温19.0℃ライン下方水温20.0~21.5℃になっています。通常、温度上昇と共に溶存酸素量は減少しますが、今回装置導入により栽培床全地点において、水温変化にかかわらず溶存酸素量は年間を通して10ppm以上確保され、生育に良い環境を提供できることがわかりました。

ワサビラインと溶存酸素量の変化

②溶存酸素増加とあわせて処理水がもたらしている効果
・装置を通しバブリングすることにより、ナノバブル、マイクロバブルを含む水に変化しています。この水中のナノバブル粒子は、凹凸に接するとその刺激ではじけ、集まりあって気泡となっています。このはじけて、寄り集まるエネルギーが、栽培床やワサビ本体の根元の洗浄効果として発揮されていると考えられます。
・これにより、根周囲の老廃物や、ワサビから分泌される生育阻害物質を洗い流されていると推測されます。
・このナノバブルのはじけて寄り集まるエネルギーは、溶存酸素を根に与える上でも有効で、また、根毛の生育にも効果があり、根の成長を促進するとされています。

  • ワサビの栽培状況

  • 生育状況

  • 生育状況調査 (約1年経過)

(3) 清掃業務への応用
 流体処理装置を清掃用(流体処理装置に200Lの貯水タンクを合体させ移動可能にした商品)に製作し、工場内でトイレの清掃や清掃後のモップ等の洗濯水に利用している導入事例もあります。
 水道水を装置内に通して得られた処理水を、直接トイレ内の便器や洗面器具に少量流し、タイル床等には処理水を散水し、モップ等にてふきあげる方法です。

  • 清掃用流体処理装置

  • 清掃初日

  • 清掃一ヶ月後

  • 清掃二か月後

処理装置とトイレのタイル床の洗浄効果(実施例)

 このことによりトイレ内の匂いや便器の汚れが軽減され、従来のような洗浄剤を使用せずに短時間でトイレの清掃ができ効果の持続が確認できるようになった声が上がっています。
 また、この装置は軽トラック等の荷台に簡単に乗せることが可能で小型発電機と合わせて乗せればあらゆる所へ移動でき街路樹の清掃他あらゆる用途に展開が可能です。

本ページに掲載している測定値は、特に表記してない場合は自社測定値です。
また、設置先の御社名の敬称は省略させて頂いています。